おこりんぼの ゴジラの話

                      ハードエッジ 1998.8
 むかし、むかし、
 あるところに、
 おこりんぼの ゴジラの 男の子が いました

 いつも、いつも、
 おこっては、
 口から 火を はくので、
 お家の中は、
 やけこげ だらけ
 水をいれた バケツが かかせませんでした

 おかあさんは かんがえました
 一人っ子で わがままに そだてたのが、
 よくなかったの かしら?

 もしも、
 かわいい いもうとが 生れたならば、
 やさしい おにいちゃんに、
 なってくれるのでは ないかしら?

 そこで、おかあさんは、
 神さまに おねがいを しました

 かわいい いもうとが 生れますように
 そして、
 おこりんぼの おにいちゃんが、
 やさしい子に なりますように、、、

 しばらくして、
 おかあさんの 願いは かなえられました
 それは、それは、
 かわいい 女の子が 生れたのです
 笑顔が とても かわいい 女の子でした

 おこりんぼの おにいちゃんも、
 いもうとの まえでは、
 やさしい よい子になりました

 でも、
 ちょっと、こまったことが ありました

 女の子は 笑うと 口から 火を ふくのでした
                    ハードエッジ 98.8.18 火




 表紙に戻る