「開発素句報抜」2000年、770句

        2000年1月、76句/00-001〜025号
        2000年2月、60句/00-026〜053号
        2000年3月、62句/00-054〜083号
        2000年4月、67句/00-084〜112号
        2000年5月、45句/00-113〜140号
        2000年6月、68句/00-141〜168号
        2000年7月、53句/00-169〜196号
        2000年8月、89句/00-197〜223号
        2000年9月、81句/00-224〜253号
        2000年10月、42句/00-254〜274号
        2000年11月、48句/00-275〜298号
        2000年12月、79句/00-299〜324号    表紙に戻る


■■■■2000年1月、76句■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 先頭 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 末尾

■■開発素句報 00-001 00.01.06 -k9 -r92 -c
  年逝くや煌々と火を点しつつ     ハードエッジ  00.1.1 土
  幹も枝もとつぷりと暮れ返り花    ハードエッジ  00.1.3 月
  水仙をナイフで剪つて逢ひに行く   ハードエッジ  00.1.3 月
  黄水仙灯して小さき家ありぬ     ハードエッジ  00.1.3 月
  髪のびて爪伸びて春隣かな      ハードエッジ  00.1.4 火
  弥陀の手をこぼるるものに初雀    ハードエッジ  00.1.6 木
  番付に小さき四股名や鏡餅      ハードエッジ  00.1.6 木
  黄水仙夕暮近くなりにけり      ハードエッジ  00.1.6 木
  狂ふとも忘らるるとも返り花     ハードエッジ  00.1.6 木

■謹賀新年:
 予定より 1日遅れで、
 2000年の [開発素句報抜]を 開始します
 今年も ご愛読を 願います
 なお、
 ホームページの アクセス数は、
 大晦日で 1173(98.2.9以来)
 12月の メルマガ配信分は 近日収録
 改めて お知らせします

■■開発素句報 00-002 00.01.07 -k1 -r92
  若水として平らかにあふるるよ    ハードエッジ  00.1.7 金

■■開発素句報 00-003 00.01.08 -k2 -r93
  鏡餅乳房のごときめでたさよ     ハードエッジ  00.1.8 土
  人日の客に歯刷子歯磨粉       ハードエッジ  00.1.8 土

■■開発素句報 00-004 00.01.09 -k4 -r93 -c
  紅白の金平糖や初句会        ハードエッジ  00.1.9 日
  兼題によき振袖や初句会       ハードエッジ  00.1.9 日
  雨降つて都心さびしや初句会     ハードエッジ  00.1.9 日
  帰る人泊りこむ人初句会       ハードエッジ  00.1.9 日

■バックナンバー:
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■■開発素句報 00-005 00.01.10 -k3 -r93
  泥舟の上に闘ふラガーかな      ハードエッジ  00.1.10 月
  きつく締めゆるやかに巻き二十歳の日 ハードエッジ  00.1.10 月
  成人の日の雪道を踏みゆくも     ハードエッジ  00.1.10 月

■■開発素句報 00-006 00.01.11 -k1 -r95
  大寒の透きて重たきママレード    ハードエッジ  00.1.11 火

■■開発素句報 00-007 00.01.12 -k3 -r95
  大寒や名もなき川の海に入る     ハードエッジ  00.1.12 水
  大寒の包めばぬくし児のこぶし    ハードエッジ  00.1.12 水
  大寒の赤き秒針廻りけり       ハードエッジ  00.1.12 水

■■開発素句報 00-008 00.01.13 -k1 -r96
  ひそやかなものの一つに寒の雨    ハードエッジ  00.1.12 水

■■開発素句報 00-009 00.01.14 -k1 -r97
  煮凝のくるりと取れて鍋の底     ハードエッジ  00.1.14 木

■■開発素句報 00-010 00.01.15 -k3 -r96
  煮凝の月なき夜でありにけり     ハードエッジ  00.1.15 金
  煮凝のかたまる月の光かな      ハードエッジ  00.1.15 金
  寒卵寒といふ字の美しく       ハードエッジ  00.1.15 金

■■開発素句報 00-011 00.01.17 -k2 -r96
  ふる妻のぬくもりのごと寒卵     ハードエッジ  00.1.17 月
  寒玉子兄弟早起きを競ふ       ハードエッジ  00.1.17 月

■■開発素句報 00-012 00.01.18 -k3 -r96
  火をくべに後ろに廻る焼藷屋     ハードエッジ  00.1.18 火
  赤き火と黒き石なる焼藷屋      ハードエッジ  00.1.18 火
  焼藷屋火の粉をこぼす哀れかな    ハードエッジ  00.1.18 火

■■開発素句報 00-013 00.01.19 -k9 -r95
  鯛焼の鯛焼色のよかりけり      ハードエッジ  00.1.18 火
  餅搗や諸肌脱ぎと割烹着       ハードエッジ  00.1.18 火
  皹の手が水餅の甕に入る       ハードエッジ  00.1.18 火
  句を一つものにして寝る湯婆かな   ハードエッジ  00.1.18 火
  高き音のひびきて寂し夜鳴蕎麦    ハードエッジ  00.1.18 火
  夜鳴蕎麦鳴いて夜空をさびしうす   ハードエッジ  00.1.18 火
  自堕落や破れかぶれに蜜柑の皮    ハードエッジ  00.1.18 火
  窓を打ち軒端に砕け寒波かな     ハードエッジ  00.1.18 火
  探梅や温故知新といふことを     ハードエッジ  00.1.18 火

■■開発素句報 00-014 00.01.20 -k1 -r94
  寒の雨妻の寝息の時に乱れ      ハードエッジ  00.1.19 水

■■開発素句報 00-015 00.01.21 -k2 -r93
  チューリップおいしい水を好みけり  ハードエッジ  00.1.20 木
  恋人に叱られてゐるチューリップ   ハードエッジ  00.1.20 木

■■開発素句報 00-016 00.01.22 -k6 -r92
  チューリップ咲いてターヘル・アナトミア ハードエッジ  00.1.21 金
  仏壇に大日如来チューリップ     ハードエッジ  00.1.21 金
  仏壇の金の煤けてチューリップ    ハードエッジ  00.1.21 金
  春近く闘ふ風と光かな        ハードエッジ  00.1.21 日
  風強くして春光のまぎれなし     ハードエッジ  00.1.21 日
  夜の寒さ昼の寒さに続かざる     ハードエッジ  00.1.21 金

■■開発素句報 00-017 00.01.23 -k3 -r93
  広げては夜畳みては寒鴉       ハードエッジ  00.1.21 金
  紅梅の心白梅の志          ハードエッジ  00.1.22 土
  とつぷりと暮れ紅梅のあり処     ハードエッジ  00.1.22 土

■■開発素句報 00-018 00.01.24 -k2 -r93
  日光写真汽車の窓辺に焼きにけり   ハードエッジ  00.1.23 日
  日光写真猿飛佐助あらはるる     ハードエッジ  00.1.23 日

■■開発素句報 00-019 00.01.25 -k3 -r95
  竹馬にいななく高さありにけり    ハードエッジ  00.1.24 月
  探梅や枝の先なる伊豆の海      ハードエッジ  00.1.24 月
  探梅やうす墨色に暮れたるも     ハードエッジ  00.1.24 月

■■開発素句報 00-020 00.01.26 -k1 -r97
  立春や雪の中なる水の音       ハードエッジ  00.1.25 火

■■開発素句報 00-021 00.01.27 -k1 -r97-
  立春やさざ波のごと畳の目      ハードエッジ  00.1.25 火

■■開発素句報 00-022 00.01.28 -k1 -r97-
  日といふ字春といふ字に宿りけり   ハードエッジ  00.1.26 水

■■開発素句報 00-023 00.01.29 -k6 -r97
  伸びざかり育ちざかりよチューリップ ハードエッジ  00.1.26 水
  正月の雲ゆくごとく良寛忌      ハードエッジ  00.1.27 木
  湖を時雨過ぎゆく義仲忌       ハードエッジ  00.1.27 木
  廃線の跡のバス道草城忌       ハードエッジ  00.1.27 木
  懐かしき特急こだま久女の忌     ハードエッジ  00.1.27 木
  春の日にはためくものの音もなし   ハードエッジ  00.1.28 金

■■開発素句報 00-024 00.01.30 -k1 -r96
  紅梅の紅深ければ空も又       ハードエッジ  00.1.30 日


■■■■2000年2月、60句■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 先頭 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 末尾

■■開発素句報 00-026 00.02.01 -k1 -r98 -c
  わなわなとしてチューリップ崩れ初む ハードエッジ  00.2.1 月

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■■開発素句報 00-027 00.02.02 -k1 -r98
  声はまだ言葉とならずチューリップ  ハードエッジ  00.2.2 火

■■開発素句報 00-028 00.02.03 -k3 -r98
  ゆつくりと破裂してゆくチューリップ ハードエッジ  00.2.2 水
  チューリップ箍が外れてきたりけり  ハードエッジ  00.2.2 水
  ころころとボール転がるチューリップ ハードエッジ  00.2.2 水

■■開発素句報 00-029 00.02.04 -k1 -r98
  背伸びして背丈の伸びる朝寝かな   ハードエッジ  00.2.3 土

■■開発素句報 00-030 00.02.05 -k1 -r100 -c
  探梅のたんたんたんと船に乗り    ハードエッジ  00.2.5 土

■読者数:
 最近、一進一退だった 読者数が、  ←見出しの「-r」オプション
 瞬間最大風速?的に 100を記録しました  ←つまり、「-r100」
 感謝
 なお、立春過ぎだというのに
 本日の季語「探梅」は 冬の季語です
 酔狂な俳人の 季節先取精神こそが
 「探梅(たんばい)」なのですが、
 句が 浮ばなければ、
 きれいごとだけでは 済まされないのですネ
 ごめん m(_._)m
■姉妹紙宣伝:
 日刊だじゃれメールマガジン「はっはっはの字」を、
 創刊しました
 すでに、17号刊行 読者数245です (^_^;;;
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    ■■はっはっはの字 00-017 00.02.05 -j1 -r245
     鬼は〜そと、福は〜うち
     やや、鬼軍団は 徹底交戦の 構えです
     「我々はぁ、悪魔でぇ、戦うぞぉ〜。」 (はの字 00.2.4)
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 よろしく、お願いいたします
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■■開発素句報 00-031 00.02.06 -k1 -r99
  春宵の崩れ止まざる砂時計      ハードエッジ  00.2.6 日

■■開発素句報 00-032 00.02.07 -k1 -r101
  ちらちらと雪ちらほらと梅の花    ハードエッジ  00.2.7 月

■■開発素句報 00-033 00.02.08 -k2 -r101
  眩しくて腹ばいになる朝寝かな    ハードエッジ  00.2.7 月
  春宵の待つといふこと美しき     ハードエッジ  00.2.7 月

■■開発素句報 00-034 00.02.09 -k2 -r101
  金貸がティッシュを配る日永かな   ハードエッジ  00.2.8 火
  百人の友だち百本のチューリップ   ハードエッジ  00.2.8 火

■■開発素句報 00-035 00.02.10 -k9 -r102
  春光にきらめくものは何ならむ    ハードエッジ  00.2.10 木
  涅槃像暗きところに何本も      ハードエッジ  00.2.10 木
  吊るされて宙に浮きけり涅槃像    ハードエッジ  00.2.10 木
  涅槃像浮世の風に吹かれけり     ハードエッジ  00.2.10 木
  横向きに胸乳あらはに涅槃かな    ハードエッジ  00.2.10 木
  遠くから牛の声する涅槃かな     ハードエッジ  00.2.10 木
  縁の下に猫の声する涅槃かな     ハードエッジ  00.2.10 木
  人数に倍する靴や涅槃寺       ハードエッジ  00.2.10 木
  涅槃像ゆたかに月の光かな      ハードエッジ  00.2.10 木

■■開発素句報 00-036 00.02.11 -k2 -r100
  燭台に蝋涙残る涅槃かな       ハードエッジ  00.2.10 木
  蝋燭が蝋燭照す涅槃かな       ハードエッジ  00.2.11 金

■■開発素句報 00-037 00.02.12 -k5 -r100
  永久の別れを永久に伝へて涅槃像   ハードエッジ  00.2.11 金
  嗚咽慟哭泪鼻水涅槃像        ハードエッジ  00.2.11 金
  涅槃図や表裏一体にして巻かれ    ハードエッジ  00.2.11 金
  もたもたと通勤快速のどけしや    ハードエッジ  00.2.11 金
  降るならば雨よりも雪実朝忌     ハードエッジ  00.2.11 金

■■開発素句報 00-038 00.02.13 -k3 -r100
  さくらさくら小旗を振れば機関車来  ハードエッジ  00.2.12 土
  うららかにのど渇くこと楽しけれ   ハードエッジ  00.2.12 土
  眩しさの嬉しき春となりにけり    ハードエッジ  00.2.12 土

■■開発素句報 00-039 00.02.14 -k1 -r100
  うららかな光の国となりにけり    ハードエッジ  00.2.13 日

■■開発素句報 00-040 00.02.15 -k1 -r100
  老いてこそ見ゆるものあり春の雪   ハードエッジ  00.2.14 月

■■開発素句報 00-041 00.02.16 -k1 -r100
  長き長き水平線の冬日かな      ハードエッジ  00.2.16 木

■■開発素句報 00-042 00.02.17 -k4 -r100
  春光に白髪の老女よかりけり     ハードエッジ  00.2.17 木
  時に風吹いて春日を冷たくす     ハードエッジ  00.2.17 木
  浮び来る鯉の頭や春の夢       ハードエッジ  00.2.17 木
  降る雪の瑞穂の国の紀元節      ハードエッジ  00.2.17 木

■■開発素句報 00-043 00.02.18 -k1 -r100
  朧夜の金の包みのマーガリン     ハードエッジ  00.2.18 金

■■開発素句報 00-044 00.02.19 -k2 -r101
  春の夢覚めて光の中にかな      ハードエッジ  00.2.19 月
  竹林に灯を点したる玉椿       ハードエッジ  00.2.19 月

■■開発素句報 00-045 00.02.20 -k1 -r101
  降る雪に黄色い莟ありにけり     ハードエッジ  00.2.20 日 3:10 aM.

■■開発素句報 00-046 00.02.21 -k2 -r101
  京菓子の眉目うるはしく義仲忌    ハードエッジ  00.2.21 月
  チューリップつひに毀れてしまひけり ハードエッジ  00.2.21 月

■■開発素句報 00-047 00.02.22 -k2 -r99
  涅槃図の悲しみを巻き尽くしたる   ハードエッジ  00.2.21 月
  →がまがつてGとなるうらら     ハードエッジ  00.2.22 火

■■開発素句報 00-048 00.02.23 -k2 -r99
  雲に向つて煙の上るうららかな    ハードエッジ  00.2.22 火
  塵芥埃瓦落多屑うらら        ハードエッジ  00.2.23 水

■■開発素句報 00-049 00.02.24 -k2 -r100
  桃の花即ちキミの誕生日       ハードエッジ  00.2.23 水
  目口鼻小さき人のひな祭       ハードエッジ  00.2.23 水

■■開発素句報 00-050 00.02.25 -k6 -r101
  大空に煙らんとする木の芽かな    ハードエッジ  00.2.24 木
  枝垂れたる紅梅の先跳上る      ハードエッジ  00.2.24 木
  ぽろぽろとして紅梅の零るなし    ハードエッジ  00.2.24 木
  向うにもある紅梅に行かんとす    ハードエッジ  00.2.24 木
  菜の花に隠れてしまふ背丈かな    ハードエッジ  00.2.24 木
  菜の花の暮れ残らんとして群れり   ハードエッジ  00.2.24 木

■■開発素句報 00-051 00.02.26 -k1 -r101
  菜の花や終点にして始発駅      ハードエッジ  00.2.25 金

■■開発素句報 00-052 00.02.28 -k1 -r101
  うすらひ哀しつままれし指先に解け  ハードエッジ  00.2.28 水

■■開発素句報 00-053 00.02.29 -k1 -r101
  咲き満ちて紅梅の香にうねりあり   ハードエッジ  00.2.29 火


■■■■2000年3月、62句■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 先頭 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 末尾

■■開発素句報 00-054 00.03.01 -k3 -r100
  うららかや壁を行つたり来たり鏝   ハードエッジ  00.3.1 水
  うららかやわらわらと舞ふかんな屑  ハードエッジ  00.3.1 水
  ぬられたる土壁もまた春の色     ハードエッジ  00.3.1 水

■■開発素句報 00-055 00.03.02 -k1 -r100
  紅梅や弾む手毬の手より逸れ     ハードエッジ  00.3.1 水

■■開発素句報 00-056 00.03.03 -k4 -r99
  剪りくれしうす桃色のチューリップ  ハードエッジ  00.3.2 木
  右腕のごとき紅梅投込みぬ      ハードエッジ  00.3.2 木
  紅白を先駆けとして花の春      ハードエッジ  00.3.2 木
  日の当るところに隣る余寒かな    ハードエッジ  00.3.2 木

■■開発素句報 00-057 00.03.04 -k5 -r98 -c
  函の闇目隠しの闇ひな納め      ハードエッジ  00.3.3 金
  座布団に男の子座らせ雛祭      ハードエッジ  00.3.4 土
  浮いてゐることの危ふきうす氷    ハードエッジ  00.3.4 土
  うすら氷は消え浮雲は山を越え    ハードエッジ  00.3.4 土
  うつし世のことを写真に雛祭     ハードエッジ  00.3.4 土

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■■開発素句報 00-058 00.03.05 -k1 -r100
  雛の灯や外には名残の雪明り     ハードエッジ  00.3.4 土

■■開発素句報 00-059 00.03.06 -k1 -r100
  囀の時に真つ逆様なるも       ハードエッジ  00.3.6 月

■■開発素句報 00-060 00.03.07 -k1 -r99
  都心てふ心ありけり春の雪      ハードエッジ  00.3.6 月

■■開発素句報 00-061 00.03.08 -k4 -r99
  春の雪松の緑に刺さりたる      ハードエッジ  00.3.7 火
  春の雪電車の見ゆる喫茶店      ハードエッジ  00.3.7 火
  飲み干して珈琲カップ春の雪     ハードエッジ  00.3.7 火
  真夜中の紅梅の根の深々と      ハードエッジ  00.3.7 火

■■開発素句報 00-062 00.03.09 -k1 -r100
  二ン月と書き三月であつたかと    ハードエッジ  00.3.8 水

■■開発素句報 00-063 00.03.10 -k2 -r100
  春の夜の湯舟に肩を出してゐる    ハードエッジ  00.3.10 金
  春の夜の乗船名簿置かれある     ハードエッジ  00.3.10 金

■■開発素句報 00-064 00.03.11 -k1 -r100
  春の夢終りの方を忘じたる      ハードエッジ  00.3.11 土

■■開発素句報 00-065 00.03.12 -k3 -r100
  飛んで飛んで遠い国よりつばくらめ  ハードエッジ  00.3.12 日
  つばくらのため田園を新たにす    ハードエッジ  00.3.12 日
  紅梅の正しく紅の香なりけり     ハードエッジ  00.3.12 日

■■開発素句報 00-066 00.03.13 -k1 -r100
  春雨の散り紅梅となりにけり     ハードエッジ  00.3.12 日

■■開発素句報 00-067 00.03.14 -k7 -r100
  マシュマロのおもひを秘めてやはらかき ハードエッジ  00.3.14 火
  嫁にゆく素振りも見せず雛納め    ハードエッジ  00.3.13 月
  嫁にやれば娘は他人雛納め      ハードエッジ  00.3.13 月
  想ひ恋ひ愁ひに遠くひなまつり    ハードエッジ  00.3.14 火
  ふらここに胸を反らせて女の子    ハードエッジ  00.3.14 火
  うすうすと色に出にけり春の風邪   ハードエッジ  00.3.14 火
  春の夜の点して青き非常口      ハードエッジ  00.3.13 月

■■開発素句報 00-068 00.03.15 -k1 -r101
  花満ちて首筋寒うなりにけり     ハードエッジ  00.3.15 水

■■開発素句報 00-069 00.03.16 -k1 -r102
  花の宿に雨の音聞く朝かな      ハードエッジ  00.3.16 木

■■開発素句報 00-071 00.03.18 -k1 -r104
  草よりも土明らかに彼岸道      ハードエッジ  00.3.18 土

■■開発素句報 00-070 00.03.17 -k1 -r103
  温水器屋根にかがやく彼岸かな    ハードエッジ  00.3.17 金

■■開発素句報 00-072 00.03.19 -k2 -r109
  春場所の荒れて三役揃踏       ハードエッジ  00.3.18 土
  春場所にまたも金星生れにけり    ハードエッジ  00.3.19 日

■■開発素句報 00-073 00.03.21 -k1 -r109
  その後も一つ二つと牡丹雪      ハードエッジ  00.3.21 火

■■開発素句報 00-074 00.03.22 -k1 -r108
  牝の字に匕首の匕恋の猫       ハードエッジ  00.3.22 木

■■開発素句報 00-075 00.03.23 -k2 -r108
  蜘蛛の糸降り来る春の日なりけり   ハードエッジ  00.3.22 水
  吹きに吹き荒れに荒れたる春の風   ハードエッジ  00.3.22 水

■■開発素句報 00-076 00.03.24 -k1 -r108
  吹き荒るる春の嵐を湯舟にゐ     ハードエッジ  00.3.23 木

■■開発素句報 00-077 00.03.25 -k2 -r107
  春眠のうす紅に解けゆくも      ハードエッジ  00.3.25 土
  朧夜の島の港に船いくつ       ハードエッジ  00.3.24 金

■■開発素句報 00-078 00.03.26 -k1 -r107
  ぽかりぽかり雲浮く春の日なりけり  ハードエッジ  00.3.25 土

■■開発素句報 00-079 00.03.27 -k1 -r108
  はるのよのアンテナむらさきにひかる ハードエッジ  00.3.27 月

■■開発素句報 00-080 00.03.28 -k3 -r111
  春の夜の小さきラジオを枕元     ハードエッジ  00.3.28 火
  春の夜の模様硝子のある湯殿     ハードエッジ  00.3.28 火
  春の夜の落ちてはひびく湯気しづく  ハードエッジ  00.3.28 火

■■開発素句報 00-081 00.03.29 -k4 -r111
  花の中天城峠に至りけり       ハードエッジ  00.3.28 火
  くれゆくやうすずみざくらにじみつつ ハードエッジ  00.3.28 火
  駅前にともしびいくつ春の雨     ハードエッジ  00.3.28 火
  春雨のホームに長き電車かな     ハードエッジ  00.3.28 火

■■開発素句報 00-082 00.03.30 -k3 -r113
  春の夜の甘き香りの嵐かな      ハードエッジ  00.3.29 水
  春の夜の五本の指を玩具にす     ハードエッジ  00.3.29 水
  麗かや目くそ鼻くそを笑ふ      ハードエッジ  00.3.29 水

■■開発素句報 00-083 00.03.31 -k2 -r113
  春の雲野を越え丘を越えてかな    ハードエッジ  00.3.31 金
  春の空雲を浮べて遊びけり      ハードエッジ  00.3.31 金


■■■■2000年4月、67句■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 先頭 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 末尾

■■開発素句報 00-084 00.04.01 -k2 -r114
  春の夜の二瘤駱駝眠りけり      ハードエッジ  00.4.1 土
  円盤の母船を出づる朧かな      ハードエッジ  00.4.1 土

■■開発素句報 00-085 00.04.02 -k1 -r114
  啓蟄や虫といふ字も足踏張る     ハードエッジ  00.4.1 土

■■開発素句報 00-086 00.04.03 -k1 -r115
  花びらやがはりと黒き雨合羽     ハードエッジ  00.4.3 月

■■開発素句報 00-087 00.04.04 -k3 -r117 -c
  空よりも水に親しき花の枝      ハードエッジ  00.4.4 火
  水はまだ花のすがたをうつすのみ   ハードエッジ  00.4.4 火
  水の上の花の姿に散りかかる     ハードエッジ  00.4.4 火

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■■開発素句報 00-088 00.04.05 -k1 -r118
  立替へる市営住宅花の雨       ハードエッジ  00.4.5 水

■■開発素句報 00-089 00.04.07 -k1 -r117 -sk1
  花の雨うす紫に暮れゆくも      ハードエッジ  00.4.6 木

■■開発素句報 00-090 00.04.08 -k1 -r116
  黄昏にまた降り出せる花の雨     ハードエッジ  00.4.8 土

■■開発素句報 00-091 00.04.09 -k9 -r114
  花びらに細き背骨のごときもの    ハードエッジ  00.4.9 日
  どこまでも薄き花びら土星の輪    ハードエッジ  00.4.9 日
  花満ちて月なき夜となりにけり    ハードエッジ  00.4.9 日
  花篝点して闇の大いなる       ハードエッジ  00.4.9 日
  花びらと火の粉の闇となりにけり   ハードエッジ  00.4.9 日
  花篝消してこの世になかりけり    ハードエッジ  00.4.9 日
  思ひ出に花びらのごとひの字あり   ハードエッジ  00.4.9 日
  水差して壷の朧を重とうす      ハードエッジ  00.4.9 日
  春の夜の足裏に貼つてサロンパス   ハードエッジ  00.4.9 日

■■開発素句報 00-092 00.04.10 -k1 -r114
  夜桜として暗闇に立尽くす      ハードエッジ  00.4.9 日

■■開発素句報 00-093 00.04.11 -k9 -r114
  階段は寂しからずや花の雨      ハードエッジ  00.4.10 月
  夜桜のどれもゆつくり動きをる    ハードエッジ  00.4.10 月
  咲き満ちて雨呼ぶ花となりにけり   ハードエッジ  00.4.10 月
  花の雨早瀬も常の音にあらず     ハードエッジ  00.4.10 月
  外灯に浮びし雨戸花の雨       ハードエッジ  00.4.10 月
  小夜更けて音の険しき花の雨     ハードエッジ  00.4.10 月
  かの人が嫌ひで好きで花の雨     ハードエッジ  00.4.10 月
  煙突の熱くて孤独花の雨       ハードエッジ  00.4.10 月
  行く末は雨にぬれ花びらにぬれ    ハードエッジ  00.4.11 火

■■開発素句報 00-094 00.04.12 -k1 -r113
  お誂へむきの桜といふべかり     ハードエッジ  00.4.11 火

■■開発素句報 00-095 00.04.13 -k1 -r113
  花の雨集めて糸のごとく落つ     ハードエッジ  00.4.13 木

■■開発素句報 00-096 00.04.14 -k1 -r113
  静かさや一片落つる花の下      ハードエッジ  00.4.14 金

■■開発素句報 00-097 00.04.15 -k1 -r115
  静かさや花をはなるる花ふぶき    ハードエッジ  00.4.14 金

■■開発素句報 00-098 00.04.16 -k4 -r115
  花びらが花びらを追ひこしてゆく   ハードエッジ  00.4.15 土
  花吹雪となりの花に突込みぬ     ハードエッジ  00.4.15 土
  花の橋彼岸此岸を結びけり      ハードエッジ  00.4.15 土
  花びらを貫く針や女の子       ハードエッジ  00.4.15 土

■■開発素句報 00-099 00.04.17 -k1 -r115
  思ひ出の時に鮮明花吹雪       ハードエッジ  00.4.17 月

■■開発素句報 00-100 00.04.18 -k1 -r115 -Gha
  満天星の花細やかな月あかり     ハードエッジ  00.4.18 火
■100号特別付録: (^_^;;;
  春の風さくらふぶきをプレゼント   はるか(姪)

■■開発素句報 00-101 00.04.19 -k2 -r115
  さくらもちうすきなみだのあじがして ハードエッジ  00.4.19 水
  主なき天守閣あり春の月       ハードエッジ  00.4.19 水

■■開発素句報 00-102 00.04.20 -k3 -r115
  コーヒーにfの字二つ春の宵     ハードエッジ  00.4.19 水
  屋上に春月を見る人もなし      ハードエッジ  00.4.19 水
  春の夜の見えねど高き避雷針     ハードエッジ  00.4.19 水

■■開発素句報 00-103 00.04.21 -k6 -r114
  門を出て親子別るる花の雨      ハードエッジ  00.4.21 金
  校庭を抜けゆく傘や花の雨      ハードエッジ  00.4.21 金
  花の雨渡廊下に見てゐたる      ハードエッジ  00.4.21 金
  造幣局に金貨銀貨や花の雨      ハードエッジ  00.4.21 金
  昼に起きて目刺を焼くや花の雨    ハードエッジ  00.4.21 金
  朧月金と銀との鞍置いて       ハードエッジ  00.4.21 金

■■開発素句報 00-104 00.04.22 -k1 -r114
  灯して街なつかしき花の雨      ハードエッジ  00.4.21 金

■■開発素句報 00-105 00.04.23 -k1 -r113
  紀の国の紀の川の菜の花ざかり    ハードエッジ  00.4.23 日

■■開発素句報 00-106 00.04.24 -k1 -r113
  うららかにぺこちやんの眉なかりけり ハードエッジ  00.4.23 日

■■開発素句報 00-107 00.04.25 -k1 -r113
  黒雲のみるみる湧いて雪柳      ハードエッジ  00.4.24 月

■■開発素句報 00-108 00.04.26 -k1 -r113
  花曇窓辺に黒板拭き叩く       ハードエッジ  00.4.25 火

■■開発素句報 00-109 00.04.27 -k6 -r112
  1tの鉄塊1tの花吹雪       ハードエッジ  00.4.26 水
  暁よまだ覚めやらぬ蒲公英よ     ハードエッジ  00.4.26 水
  行列をして待つ蕎麦屋春の雨     ハードエッジ  00.4.26 水
  春昼の湯舟の蓋でありにけり     ハードエッジ  00.4.26 水
  春の夜の赤き縁取りある鏡      ハードエッジ  00.4.26 水
  春の夜の鞄に詰める女の子      ハードエッジ  00.4.26 水

■■開発素句報 00-110 00.04.28 -k1 -r112
  かげろふのゆらゆら飛行機が上る   ハードエッジ  00.4.28 金

■■開発素句報 00-111 00.04.29 -k3 -r112
  干満は月の戯れ桜貝         ハードエッジ  00.4.29 土
  桜貝浜の真砂は尽きざるも      ハードエッジ  00.4.29 土
  封筒の中に壊れし桜貝        ハードエッジ  00.4.29 土

■■開発素句報 00-112 00.04.30 -k2 -r112
  ぶらんこと校長室の写真かな     ハードエッジ  00.4.30 日
  ぶらんこの雨の伝はる鎖かな     ハードエッジ  00.4.30 日


■■■■2000年5月、45句■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 先頭 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 末尾

■■開発素句報 00-113 00.05.01 -k1 -r112
  行人の脳天光る夏来る        ハードエッジ  00.5.1 月

■■開発素句報 00-114 00.05.02 -k4 -r112
  草青む中に白猫尿して        ハードエッジ  00.5.2 火
  たんぽぽの元気いつぱい団地かな   ハードエッジ  00.5.2 火
  白のため黄緑のため花水木      ハードエッジ  00.5.2 火
  花と葉と和して同ぜず花みづき    ハードエッジ  00.5.2 火

■■開発素句報 00-115 00.05.03 -k1 -r112
  初夏といふ早緑の季節来る      ハードエッジ  00.5.2 火

■■開発素句報 00-116 00.05.04 -k1 -r112
  草餅の色に憲法記念の日       ハードエッジ  00.5.3 水

■■開発素句報 00-117 00.05.05 -k2 -r114
  ライオンの昼寝見てゐる子供の日   ハードエッジ  00.5.5 金
  夫婦してケーキ屋にをり子供の日   ハードエッジ  00.5.5 金

■■開発素句報 00-118 00.05.06 -k2 -r113
  菖蒲湯に雨の菖蒲を剪つて来る    ハードエッジ  00.5.6 土
  菖蒲湯に菖蒲男の子に尻の色     ハードエッジ  00.5.6 土

■■開発素句報 00-119 00.05.07 -k1 -r119
  吹かれゆくものに幸あれ聖五月    ハードエッジ  00.5.7 月

■■開発素句報 00-120 00.05.08 -k1 -r120 -c
  花のごと八重に透きたる泉かな    ハードエッジ  00.5.8 月

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■■開発素句報 00-121 00.05.09 -k1 -r121
  街中に風ゆきわたる五月かな     ハードエッジ  00.5.9 火

■■開発素句報 00-122 00.05.10 -k6 -r122
  矢車のからから鯉幟上る       ハードエッジ  00.5.10 水
  鯉のぼり昼飯を食ふ五六人      ハードエッジ  00.5.10 水
  かんらからから矢車の高笑ひ     ハードエッジ  00.5.10 水
  町内は屋根を連ねて鯉のぼり     ハードエッジ  00.5.10 水
  矢車の金の眠りとなりにけり     ハードエッジ  00.5.10 水
  柏餅小さき写真に供へあり      ハードエッジ  00.5.10 水

■■開発素句報 00-123 00.05.11 -k2 -r123
  蒲公英の絮や母船を待つてゐる    ハードエッジ  00.5.11 木
  ふつふつといふ倖せの花水木     ハードエッジ  00.5.11 木

■■開発素句報 00-124 00.05.12 -k1 -r126
  週末のまたも崩れし傘雨の忌     ハードエッジ  00.5.12 金

■■開発素句報 00-125 00.05.13 -k1 -r125
  店内放送屋上に虹が出ています    ハードエッジ  00.5.12 金

■■開発素句報 00-126 00.05.14 -k1 -r124
  母の日の薬罐母の日の湯を沸す    ハードエッジ  00.5.14 日

■■開発素句報 00-127 00.05.15 -k1 -r126
  就中抹茶アイスクリームかな     ハードエッジ  00.5.15 月

■■開発素句報 00-128 00.05.16 -k1 -r126
  田園は美しきかな緑さす       ハードエッジ  00.5.16 火

■■開発素句報 00-129 00.05.17 -k4 -r127
  石の上に水の流れて蛍かな      ハードエッジ  00.5.16 火
  蛍や草葉の陰を明るうす       ハードエッジ  00.5.17 水
  短夜の命短かき蛍かな        ハードエッジ  00.5.16 火
  日輪や錠剤のごと螢の死       ハードエッジ  00.5.16 火

■■開発素句報 00-130 00.05.18 -k1 -r126
  夕空が星空となる麦酒かな      ハードエッジ  00.5.17 水

■■開発素句報 00-131 00.05.19 -k2 -r128
  紫陽花に水かさ増して来たりけり   ハードエッジ  00.5.19 金
  麺麭のみに生きるにあらず紅薔薇   ハードエッジ  00.5.19 金

■■開発素句報 00-132 00.05.21 -k1 -r127 -sk1
  初夏の緑の島に行くといふ      ハードエッジ  00.5.21 日

■■開発素句報 00-133 00.05.22 -k1 -r127
  引越して行方知れず濃紫陽花     ハードエッジ  00.5.22 月

■■開発素句報 00-134 00.05.23 -k1 -r128
  導管や薔薇の頂へと迫る       ハードエッジ  00.5.23 火

■■開発素句報 00-135 00.05.24 -k1 -r129
  麦酒注ぐ執事老いたり夏館      ハードエッジ  00.5.23 火

■■開発素句報 00-136 00.05.25 -k1 -r131
  ぶつすりと木の枝を刺す蟻地獄    ハードエッジ  00.5.24 水

■■開発素句報 00-137 00.05.26 -k2 -r128
  自らの名前を持たず蟻地獄      ハードエッジ  00.5.25 木
  寂しさは喇叭の形蟻地獄       ハードエッジ  00.5.25 木

■■開発素句報 00-138 00.05.27 -k2 -r130
  満面に光あふるる牡丹かな      ハードエッジ  00.5.26 金
  脚もげのががんぼけふも来たりけり  ハードエッジ  00.5.27 土

■■開発素句報 00-139 00.05.30 -k1 -r132 -sk2
  初夏の大きな切手貼つてある     ハードエッジ  00.5.30 火

■■開発素句報 00-140 00.05.31 -k1 -r132
  ベランダに雨吹き込むや茄子の花   ハードエッジ  00.5.30 火


■■■■2000年6月、68句■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 先頭 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 末尾

■■開発素句報 00-141 00.06.01 -k4 -r133
  万緑や膝にふつふつオキシフル    ハードエッジ  00.5.31 水
  夏の朝妻より早く目が覚めて     ハードエッジ  00.5.31 水
  寝返りの畳に触るる五月かな     ハードエッジ  00.5.31 水
  軽暖の朝にきらきら通り雨      ハードエッジ  00.5.31 水

■■開発素句報 00-142 00.06.02 -k1 -r133
  万緑や一粒の飴とけて甘し      ハードエッジ  00.6.2 土

■■開発素句報 00-143 00.06.03 -k2 -r132
  あぢさゐや子が長ぐつをよろこべり  ハードエッジ  00.6.3 土
  初茄子紫紺を塩に分ちたる      ハードエッジ  00.6.3 土

■■開発素句報 00-144 00.06.04 -k4 -r134
  六月や湿りてものの影の色      ハードエッジ  00.6.3 土
  バレリーナの腕の細さよ燕子花    ハードエッジ  00.6.3 土
  べらぼうめこちとら茄子の花ざかり  ハードエッジ  00.6.4 日
  襤褸のごと花を捨てけり茄子の実   ハードエッジ  00.6.4 日

■■開発素句報 00-145 00.06.05 -k4 -r131
  万緑や知に働けば角が立つ      ハードエッジ  00.6.5 月
  情に棹させば流され濃紫陽花     ハードエッジ  00.6.5 月
  万緑や口中泡にして歯磨き      ハードエッジ  00.6.5 月
  万緑や一家に一つ湯かき棒      ハードエッジ  00.6.5 月

■■開発素句報 00-146 00.06.06 -k3 -r130
  朝顔にゆゆしき風となりにけり    ハードエッジ  00.6.6 火
  紫陽花は雨の湯殿に見るべかり    ハードエッジ  00.6.6 火
  夏痩せも出来ぬ非才でありにけり   ハードエッジ  00.6.6 火

■■開発素句報 00-147 00.06.08 -k2 -r130 -sk1
  仏壇の如来煤けて濃紫陽花      ハードエッジ  00.6.8 木
  梅雨の夜の箪笥の上の招き猫     ハードエッジ  00.6.8 木

■■開発素句報 00-148 00.06.09 -k2 -r130
  妻のゐて妻の音する梅雨の家     ハードエッジ  00.6.9 金
  湖の広さに梅雨の静かなる      ハードエッジ  00.6.9 金

■■開発素句報 00-149 00.06.10 -k1 -r128
  青梅の瓦に落つる夜なりけり     ハードエッジ  00.6.10 土

■■開発素句報 00-150 00.06.11 -k1 -r128
  梅干すやよよと崩れて真紅      ハードエッジ  00.6.10 土

■■開発素句報 00-151 00.06.12 -k3 -r127
  紅の花日蔭に干して静かなる     ハードエッジ  00.6.11 日
  ネオン点く辺りが市内螢篭      ハードエッジ  00.6.11 日
  基次郎丸善を出る螢篭        ハードエッジ  00.6.11 日

■■開発素句報 00-152 00.06.13 -k7 -r128
  青梅やピンポン玉のごとき月     ハードエッジ  00.6.11 日
  人死んで写真残れり日雷       ハードエッジ  00.6.11 日
  あぢさゐや知らない町に来てゐたる  ハードエッジ  00.6.11 日
  青鷺や重たき沼のありどころ     ハードエッジ  00.6.11 日
  田園は燕の夏となりにけり      ハードエッジ  00.6.12 月
  子燕は楽しからずや糞落とし     ハードエッジ  00.6.12 月
  摘み取れば露はらはらと紅の花    ハードエッジ  00.6.12 月

■■開発素句報 00-153 00.06.14 -k3 -r128
  カミさんに芍薬を買ふ今宵かな    ハードエッジ  00.6.13 火
  芍薬の自ら招く風雨とも       ハードエッジ  00.6.13 火
  芍薬が芍薬となる一夜かな      ハードエッジ  00.6.13 火

■■開発素句報 00-154 00.06.16 -k1 -r130 -c -sk1
  写真また日焼の色となりにけり    ハードエッジ  00.6.15 木

■バックナンバー:
 5月発表分、45句を ホームページに まとめました
    http://member.nifty.ne.jp/HE/new-1.htm
 これにより、
 ホームページ収録句数が、1318句と なりました
 (落選作590句+メールマガジン配信分728句)
■読者数など:
 00年5月末時点で、
 読者数は、132名(4月末から20増)
 ホームページアクセス数(2000年累計)は、
 520(4月末から137増)でした

■■開発素句報 00-155 00.06.17 -k1 -r129
  辣韮の玉の如きを山と剥く      ハードエッジ  00.6.17 土

■■開発素句報 00-156 00.06.18 -k3 -r128
  守りたるか閉じ込めたるか花氷    ハードエッジ  00.6.17 土
  天井も寂しからむに花氷       ハードエッジ  00.6.17 土
  自らを支へ切れずに花氷       ハードエッジ  00.6.17 土

■■開発素句報 00-157 00.06.19 -k1 -r128
  どつしりとして花氷解け初むる    ハードエッジ  00.6.19 月

■■開発素句報 00-158 00.06.20 -k2 -r130
  白靴の小さく鋭く恋人よ       ハードエッジ  00.6.19 月
  硝子戸に部屋が映りぬ夏の月     ハードエッジ  00.6.19 月

■■開発素句報 00-159 00.06.21 -k1 -r130
  螢篭積上げられてやや傾ぐ      ハードエッジ  00.6.20 火

■■開発素句報 00-160 00.06.22 -k8 -r130
  ひそやかや時計・心臓・蚊遣香    ハードエッジ  00.6.20 火
  蚊遣香紅一点になぞられて      ハードエッジ  00.6.20 火
  いくたびも紅を新たに蚊遣香     ハードエッジ  00.6.20 火
  一晩の赤き命の蚊遣かな       ハードエッジ  00.6.20 火
  蚊遣火の赤く尖つてゐたりけり    ハードエッジ  00.6.21 水
  吹く風の肌理細やかに蚊帳の中    ハードエッジ  00.6.21 水
  あたたかき天麩羅蕎麦や濃紫陽花   ハードエッジ  00.6.21 水
  日の暮の寂しき色に蚊帳の中     ハードエッジ  00.6.21 水

■■開発素句報 00-161 00.06.23 -k1 -r131
  殺生の赤を点して蚊遣香       ハードエッジ  00.6.22 木

■■開発素句報 00-162 00.06.24 -k5 -r130
  渦巻は呪文の如し蚊遣香       ハードエッジ  00.6.22 木
  蚊遣火の灰朝顔の鉢に捨つ      ハードエッジ  00.6.22 木
  いい風の吹いて軒端の金魚玉     ハードエッジ  00.6.22 木
  長梅雨やワイパーの書く扇形     ハードエッジ  00.6.23 金
  百合散つて雌蕊は棒のごと残る    ハードエッジ  00.6.23 金

■■開発素句報 00-163 00.06.25 -k2 -r132
  縁側に手まりつく子や濃紫陽花    ハードエッジ  00.6.24 土
  人界を雲に隔てて青嶺かな      ハードエッジ  00.6.24 土

■■開発素句報 00-164 00.06.26 -k1 -r132
  梅雨の夜の舟といふ字の母に似て   ハードエッジ  00.6.25 日

■■開発素句報 00-165 00.06.27 -k1 -r133
  朝顔の紫紺の要すつと白       ハードエッジ  00.6.26 月

■■開発素句報 00-166 00.06.28 -k1 -r132
  猫の眼の如き飴玉梅雨深し      ハードエッジ  00.6.26 月

■■開発素句報 00-167 00.06.29 -k2 -r132
  空に水打つが如くに揚花火      ハードエッジ  00.6.28 水
  朝顔や古き着物の色にして      ハードエッジ  00.6.28 水

■■開発素句報 00-168 00.06.30 -k1 -r132
  新聞を広げて梅雨のトイレかな    ハードエッジ  00.6.29 木


■■■■2000年7月、53句■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 先頭 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 末尾

■■開発素句報 00-169 00.07.01 -k3 -r132 -c
  雷の突き刺さりけり雲の臍      ハードエッジ  00.6.27 火
  美しく黴たるものの疎ましき     ハードエッジ  00.6.30 金
  べつたりと顔に張付く暑さかな    ハードエッジ  00.6.30 金

■バックナンバー:
 6月発表分、68句を ホームページに まとめました
    http://member.nifty.ne.jp/HE/new-1.htm
 これにより、
 ホームページ収録句数が、1386句と なりました
 (落選作590句+メールマガジン配信分796句)
■読者数など:
 00年6月末時点で、
 読者数は、132名(5月末と変らず)
 ホームページアクセス数(2000年累計)は、
 747(5月末から227増)でした

■■開発素句報 00-170 00.07.02 -k2 -r132
  よき風の生まれたてなる団扇かな   ハードエッジ  00.6.30 金
  群がりて蟻の歓喜の山をなす     ハードエッジ  00.7.1 土

■■開発素句報 00-171 00.07.03 -k4 -r133
  片蔭に蟻の這い出る隙間あり     ハードエッジ  00.7.2 日
  昭和遠し浴衣の君と酌みをれば    ハードエッジ  00.7.2 日
  石垣やうどんのごとく蜥蜴呑む    ハードエッジ  00.7.2 日
  梅雨寒の呉服問屋の畳かな      ハードエッジ  00.7.3 月

■■開発素句報 00-172 00.07.05 -k2 -r135 -sk1
  素麺や山葵葱海苔紫蘇辣韮      ハードエッジ  00.7.5 水
  湧き水に素麺洗ふ木陰かな      ハードエッジ  00.7.5 水

■■開発素句報 00-173 00.07.06 -k1 -r135
  みちのくを相撲巡るや星祭      ハードエッジ  00.7.6 木

■■開発素句報 00-174 00.07.07 -k1 -r135
  水煙あげるタクシー星祭       ハードエッジ  00.7.7 金

■■開発素句報 00-175 00.07.08 -k1 -r135
  昼寝覚家人の声の何処より      ハードエッジ  00.7.8 土

■■開発素句報 00-176 00.07.11 -k2 -r136 -sk2
  吊るための赤い紐あり螢篭      ハードエッジ  00.7.11 火
  物音や梅雨の湯舟に身を沈め     ハードエッジ  00.7.11 火

■■開発素句報 00-177 00.07.12 -k1 -r136
  ぺつたりと哀しからずや妻昼寝    ハードエッジ  00.7.11 火

■■開発素句報 00-178 00.07.13 -k3 -r136
  熱き湯に汗を流して涼しさよ     ハードエッジ  00.7.11 火
  あぢさゐのまだ水色の夕かな     ハードエッジ  00.7.12 水
  紅の煮え滾つたる薔薇かな      ハードエッジ  00.7.12 水

■■開発素句報 00-179 00.07.14 -k1 -r138
  水のごと妻あることの涼しさよ    ハードエッジ  00.7.13 木

■■開発素句報 00-180 00.07.15 -k4 -r139
  髪洗ふ女に夜の短かけれ       ハードエッジ  00.7.13 木
  鞭のごと背骨あらはに髪洗ふ     ハードエッジ  00.7.13 木
  髪洗ふ哀れ背骨のあらはなる     ハードエッジ  00.7.13 木
  夜の色に垂れ下がりたる茄子かな   ハードエッジ  00.7.14 金

■■開発素句報 00-181 00.07.16 -k1 -r142
  捕虫網壁に凭れてゐたりけり     ハードエッジ  00.7.15 土

■■開発素句報 00-182 00.07.17 -k1 -r142
  はるかなる東京音頭夏の月      ハードエッジ  00.7.16 日

■■開発素句報 00-183 00.07.18 -k1 -r142
  腹出して寝る子ありけり夏の月    ハードエッジ  00.7.17 月

■■開発素句報 00-184 00.07.19 -k3 -r141 -c
  『安住敦全句集』を購う
  魔法瓶入道雲の高きかな       ハードエッジ  00.7.17 月
  玉虫を宙に浮かせて銀の針      ハードエッジ  00.7.17 月
  窓に打つシャワーの水や夏の月    ハードエッジ  00.7.17 月

■■開発素句報 00-185 00.07.20 -k2 -r141
  町の端に川の流れて夏の月      ハードエッジ  00.7.18 火
  熱き茶をますます熱く暑に対す    ハードエッジ  00.7.19 水

■■開発素句報 00-186 00.07.21 -k6 -r141
  金の蕊銀の雨つぶ牡丹かな      ハードエッジ  00.7.19 水
  夏つばめ夕暮れ長くなりにけり    ハードエッジ  00.7.19 水
  夕月や軒に隠れて燕の子       ハードエッジ  00.7.19 水
  夕月の軒にかかれる牡丹かな     ハードエッジ  00.7.19 水
  故郷の蚊帳に来てゐる螢かな     ハードエッジ  00.7.20 木
  夕牡丹女子誕生のまぎれなし     ハードエッジ  00.7.20 木

■■開発素句報 00-187 00.07.22 -k1 -r140
  冷房に理屈をこねてゐたりけり    ハードエッジ  00.7.21 金

■■開発素句報 00-188 00.07.23 -k1 -r140
  月蝕や並び立ちたる雲の峰      ハードエッジ  00.7.23 日

■■開発素句報 00-189 00.07.24 -k1 -r140
  青葉して水にも旬のありにけり    ハードエッジ  00.7.24 月

■■開発素句報 00-190 00.07.25 -k1 -r140
  熱帯夜バナナの皮のごと眠る     ハードエッジ  00.7.25 火

■■開発素句報 00-191 00.07.26 -k2 -r140
  夏の夜の芒が原の芒かな       ハードエッジ  00.7.25 火
  丸一日土砂降りとなる夏休      ハードエッジ  00.7.25 火

■■開発素句報 00-192 00.07.27 -k4 -r140
  きつく目をつぶつてゐる子天花粉   ハードエッジ  00.7.26 水
  子狸の腹の如しや天花粉       ハードエッジ  00.7.26 水
  劇場や柱のごとく花氷        ハードエッジ  00.7.26 水
  降る雨や南瓜の花を重たくす     ハードエッジ  00.7.26 水

■■開発素句報 00-193 00.07.28 -k1 -r139
  少年や夏の盛りを自転車に      ハードエッジ  00.7.27 木

■■開発素句報 00-194 00.07.29 -k1 -r141
  ゆらゆらと真夏の電車来たりけり   ハードエッジ  00.7.29 土

■■開発素句報 00-195 00.07.30 -k1 -r141
  提灯の雨に濡れたる祭かな      ハードエッジ  00.7.29 土

■■開発素句報 00-196 00.07.31 -k1 -r140
  海暮れて松の闇から蝉の声      ハードエッジ  00.7.31 月


■■■■2000年8月、89句■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 先頭 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 末尾

■■開発素句報 00-197 00.08.01 -k3 -r139 -c(付忘れ)
  日に三度水やる夏となりにけり    ハードエッジ  00.8.1 火
  水打つて且つ水やつてゐたりけり   ハードエッジ  00.8.1 火
  ホームにて風に吹かるる日傘かな   ハードエッジ  00.8.1 火

■バックナンバー:
 7月発表分、53句(前月比13減)を、
 ホームページに まとめました
    http://member.nifty.ne.jp/HE/new-1.htm
 これにより、
 ホームページ収録句数が、1439句と なりました
 (落選作590句+メールマガジン配信分849句)
■読者数など:
 00年7月末時点で、
 読者数は、140名(6月末から8増)
 ホームページアクセス数(2000年累計)は、
 872(6月末から125増)でした
■休刊予告:
 配信元「まぐまぐ」お盆休みの為、
 8月13日(日)〜16(水)まで 休刊します
 これ以外にも、作者夏バテの為、
 時々、欠号の可能性、大いにあります
 ごめんなさい m(_._)m

■■開発素句報 00-198 00.08.02 -k1 -r139
  美しき青空のある旱かな       ハードエッジ  00.8.2 水

■■開発素句報 00-199 00.08.03 -k1 -r138
  まきちらすもののあはれを火取虫   ハードエッジ  00.8.3 木

■■開発素句報 00-200 00.08.04 -k1 -r138
  空蝉の卓に転がり風に吹かれ     ハードエッジ  00.8.4 金

■■開発素句報 00-201 00.08.05 -k1 -r138
  みみずみみずによろによろ怒る冷たさよ ハードエッジ  00.8.5 土

■■開発素句報 00-202 00.08.06 -k1 -r138
  熱き湯に新しき汗かきにけり     ハードエッジ  00.8.5 土

■■開発素句報 00-203 00.08.07 -k1 -r138
  暑気中り果てたる腹の軽さかな    ハードエッジ  00.8.6 日

■■開発素句報 00-204 00.08.08 -k3 -r138
  抜け殻をよじ上りをる白き蝉     ハードエッジ  00.8.7 月
  夜の蝉部屋はテレビの色に染まり   ハードエッジ  00.8.7 月
  蝉抜けて殻硬直の始まりぬ      ハードエッジ  00.8.7 月

■■開発素句報 00-205 00.08.09 -k1 -r139
  装ひも新たに秋の来たりけり     ハードエッジ  00.8.8 火

■■開発素句報 00-206 00.08.10 -k1 -r139
  秋風や話せば長きことながら     ハードエッジ  00.8.9 水

■■開発素句報 00-207 00.08.11 -k1 -r141
  美しき恋の余生を蝉時雨       ハードエッジ  00.8.9 水

■■開発素句報 00-208 00.08.12 -k3 -r141
  「東京ディズニーランド」
  夕月に棕櫚の葉ゆれて遊園地     ハードエッジ  00.8.10 木
  遊園地西日に燃えてゐたりけり    ハードエッジ  00.8.12 土
  工場の天井高し稲光         ハードエッジ  00.8.10 木

■■開発素句報 00-209 00.08.17 -k4 -r141 -sk4
  夏果てて風の岬となりにけり     ハードエッジ  00.8.12 土
  蜻蛉に涼しき眼玉ありにけり     ハードエッジ  00.8.13 日
  シャンプーの泡の頭も終戦日     ハードエッジ  00.8.15 火
  蝉時雨負ける戦はするべからず    ハードエッジ  00.8.15 火

■■開発素句報 00-210 00.08.18 -k3 -r140
  駅ホーム西日に浮いてゐたりけり   ハードエッジ  00.8.17 木
  秋風や軍楽隊の白喇叭        ハードエッジ  00.8.17 木
  秋風の大きく吹いて曲り角      ハードエッジ  00.8.17 木

■■開発素句報 00-211 00.08.19 -k4 -r140
  哀しさや蚊帳より大き蚊帳の影    ハードエッジ  00.8.17 木
  夜の蝉予約ボタンは青く光り     ハードエッジ  00.8.17 木
  背割つて蝉の余生の始まりぬ     ハードエッジ  00.8.17 木
  空蝉に泪の跡のなかりけり      ハードエッジ  00.8.17 木

■■開発素句報 00-212 00.08.20 -k3 -r141
  あきかぜに吹かるる影でありにけり  ハードエッジ  00.8.19 土
  流れ星長き尾をひく哀れかな     ハードエッジ  00.8.19 土
  丈高く命短く流れ星         ハードエッジ  00.8.19 土

■■開発素句報 00-213 00.08.21 -k9 -r141
  箱出しのグレープフルーツの歪    ハードエッジ  00.8.20 日
  白桃や恋に恋することもよけれ    ハードエッジ  00.8.20 日
  白桃や刷師は紙を水に湿し      ハードエッジ  00.8.20 日
  白桃を水より上げる銀の糸      ハードエッジ  00.8.20 日
  白桃と水との間の銀に曇り      ハードエッジ  00.8.20 日
  白桃を水より上げて水に濡れず    ハードエッジ  00.8.20 日
  灯ともせば庭に影打つ端居かな    ハードエッジ  00.8.20 日
  書に近く家族に遠く端居かな     ハードエッジ  00.8.20 日
  職に遠く家族に近く端居かな     ハードエッジ  00.8.20 日

■■開発素句報 00-214 00.08.22 -k7 -r140
  日に焼けた坊主頭となりにけり    ハードエッジ  00.8.21 月
  朝顔を切り胡瓜と茄子をもぎ     ハードエッジ  00.8.21 月
  朝顔の莟ちらほら夕かなかな     ハードエッジ  00.8.21 月
  朝顔の莟を夜に沈めたる       ハードエッジ  00.8.21 月
  朝顔や貧といへども心意気      ハードエッジ  00.8.21 月
  塩にもむ茄子の紫紺まみれなる    ハードエッジ  00.8.21 月
  秋の雨午後の紅茶を熱うして     ハードエッジ  00.8.21 月

■■開発素句報 00-215 00.08.23 -k1 -r140
  朝顔を湯水のごとく咲かせたる    ハードエッジ  00.8.22 火

■■開発素句報 00-216 00.08.24 -k2 -r140
  湖の大きな月でありにけり      ハードエッジ  00.8.23 水
  いまはただ夕かなかなを聞くばかり  ハードエッジ  00.8.23 水

■■開発素句報 00-217 00.08.25 -k8 -r141
  死とは違ふ生とも違ふ蝉の殻     ハードエッジ  00.8.24 木
  空色に憧れてゐる蝉の殻       ハードエッジ  00.8.24 木
  ばらばらや蝉蝉の殻蝉の穴      ハードエッジ  00.8.24 木
  空蝉やしづかに幹にかかり居る    ハードエッジ  00.8.24 木
  ねつとりと蝉の殻より抜出しぬ    ハードエッジ  00.8.24 木
  蝉の殻投げても遠くへは飛ばず    ハードエッジ  00.8.24 木
  おじさんは一寸違ふぜ蝉の殻     ハードエッジ  00.8.24 木
  蝉の殻投げて人生五十年       ハードエッジ  00.8.24 木

■■開発素句報 00-218 00.08.26 -k6 -r141
  冬は鶴舞ひ降りるてふ青田かな    ハードエッジ  00.8.24 木
  自らをおじさんと呼ぶ端居かな    ハードエッジ  00.8.24 木
  中年や驚きやすき油虫        ハードエッジ  00.8.24 木
  妻子なく老いた母ゐて涼しけれ    ハードエッジ  00.8.25 金
  鶏頭や手品の種を見るごとし     ハードエッジ  00.8.25 金
  三味線の稽古に通ふ萩の雨      ハードエッジ  00.8.25 金

■■開発素句報 00-219 00.08.27 -k9 -r141
  夏負けの尾を引いてゐるいわし雲   ハードエッジ  00.8.23 水
  返し来ることの楽しき蜻蛉かな    ハードエッジ  00.8.24 木
  糸蜻蛉かそけき翅を合せたる     ハードエッジ  00.8.24 木
  翔ぶときに背かゆからむ糸蜻蛉    ハードエッジ  00.8.24 木
  蜻蛉の生れては色に染りけり     ハードエッジ  00.8.24 木
  蜻蛉生れまだ今生の色にあらず    ハードエッジ  00.8.24 木
  青空に弓張月や夏の果        ハードエッジ  00.8.24 木
  秋の雨激しく暮れてゆきにけり    ハードエッジ  00.8.26 土
  ソファーのごとき分厚き扉豊の秋   ハードエッジ  00.8.26 土

■■開発素句報 00-220 00.08.28 -k1 -r141
  朝顔のかくも小さく咲くことよ    ハードエッジ  00.8.27 日

■■開発素句報 00-221 00.08.29 -k9 -r141
  明らかに百合の莟であらむとす    ハードエッジ  00.8.28 月
  小夜更けて密かに百合の裂けんとす  ハードエッジ  00.8.28 月
  百合投げて朝の水面を冷たくす    ハードエッジ  00.8.28 月
  百合選ぶ花の面を上げさせて     ハードエッジ  00.8.28 月
  百合の香にむせびて出づる薮蚊かな  ハードエッジ  00.8.28 月
  百合の影即ち黒く匂ひたる      ハードエッジ  00.8.28 月
  山百合やつやつやとして馬の尻    ハードエッジ  00.8.28 月
  大人びた口をきくなり百合の前    ハードエッジ  00.8.28 月
  鬼百合の自ら映す水面かな      ハードエッジ  00.8.28 月

■■開発素句報 00-222 00.08.30 -k3 -r141
  秋風の末を見よとて子を肩に     ハードエッジ  00.8.30 水
  秋風の中にひよろりと肩車      ハードエッジ  00.8.30 水
  秋風のつつかえ棒の長さかな     ハードエッジ  00.8.30 水

■■開発素句報 00-223 00.08.31 -k2 -r140
  一日を降りぬく雨や夏の果      ハードエッジ  00.8.31 木
  なつかしき雨音九月来たりけり    ハードエッジ  00.8.31 木


■■■■2000年9月、81句■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 先頭 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 末尾

■■開発素句報 00-224 00.09.01 -k9 -r141
  踏切のかんかん照りとなりにけり   ハードエッジ  00.8.31 木
  夏草に埋もれるほどの川なりけり   ハードエッジ  00.8.31 木
  夏草や川は蛇行をくりかへし     ハードエッジ  00.8.31 木
  冷房をかくも強めて腐りゆく     ハードエッジ  00.8.31 木
  夕焼の水面に亀の首浮けり      ハードエッジ  00.8.31 木
  ががんぼのばらばらと脚使ひけり   ハードエッジ  00.8.31 木
  関東や所狭しと秋の雲        ハードエッジ  00.8.31 木
  秋風や石の上なるケーキの箱     ハードエッジ  00.8.31 木
  秋の夜の空白棒を横に長く      ハードエッジ  00.8.31 木

■■開発素句報 00-225 00.09.02 -k5 -r142
  秋風や鉄橋やすらかに錆びて     ハードエッジ  00.9.1 金
  境内は神のさびしさ白桔梗      ハードエッジ  00.9.1 金
  桔梗の花等分を誤たず        ハードエッジ  00.9.1 金
  ふつくらと桔梗の朝ありにけり    ハードエッジ  00.9.2 土
  桔梗の花紫と申すべく        ハードエッジ  00.9.2 土

■■開発素句報 00-226 00.09.03 -k2 -r142
  秋風のその琴線にふれんとす     ハードエッジ  00.9.2 土
  秋風に夢の続きのありやなしや    ハードエッジ  00.9.2 土

■■開発素句報 00-227 00.09.04 -k5 -r142
  風吹けば秋風止めばいまだ夏     ハードエッジ  00.9.3 日
  秋の日に芯の強さといふことも    ハードエッジ  00.9.3 日
  秋風や消印丸く押されたる      ハードエッジ  00.9.3 日
  蝉落ちて再び土に帰らんとす     ハードエッジ  00.9.3 日
  虫の声蝉の屍もすでに崩れ      ハードエッジ  00.9.3 日

■■開発素句報 00-228 00.09.05 -k1 -r144 -c
  新涼のひと風呂浴びて町に出るか   ハードエッジ  00.9.3 日

■バックナンバー:
 8月発表分、89句(前月比36増)を、
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■■開発素句報 00-229 00.09.06 -k1 -r144
  またひとつ秋雨の中を車過ぐ     ハードエッジ  00.9.5 火

■■開発素句報 00-230 00.09.07 -k4 -r145
  虫の音や再び肩を湯に沈め      ハードエッジ  00.9.6 水
  追焚きに手を伸ばしけり虫の声    ハードエッジ  00.9.6 水
  雨音を聴くべき秋の湯なりけり    ハードエッジ  00.9.6 水
  人は右車は左秋の風         ハードエッジ  00.9.6 水

■■開発素句報 00-231 00.09.08 -k7 -r145
  天高く子が駆けゆけば土煙      ハードエッジ  00.9.7 木
  電球に大いなる臍豊の秋       ハードエッジ  00.9.7 木
  秋風や白を尽くして刺身のつま    ハードエッジ  00.9.7 木
  秋風や女子供にチョコレート     ハードエッジ  00.9.6 水
  膏薬の匂ひにまみれ角力取      ハードエッジ  00.9.6 水
  天井と平行線の夜長かな       ハードエッジ  00.9.6 水
  長き夜に疲れ蛍光灯の端       ハードエッジ  00.9.7 木

■■開発素句報 00-232 00.09.09 -k5 -r146
  みちのくの細道をゆく秋風よ     ハードエッジ  00.9.7 木
  秋雨の水尾に先立つ小舟あり     ハードエッジ  00.9.8 金
  秋の空地図にはのっていないけど   ハードエッジ  00.9.8 金
  新涼や空の中なる塔の先       ハードエッジ  00.9.8 金
  新涼のからから缶を捨ててゐる    ハードエッジ  00.9.8 金

■■開発素句報 00-233 00.09.10 -k1 -r147
  颱風を水底に聴く魚かな       ハードエッジ  00.9.10 日

■■開発素句報 00-234 00.09.11 -k6 -r146
  桃の香や桃から生れ桃太郎      ハードエッジ  00.9.10 日
  秋風の先へ先へとゆきにけり     ハードエッジ  00.9.10 日
  秋風を追越してゆく秋の風      ハードエッジ  00.9.10 日
  秋風の果なる国に咲く花か      ハードエッジ  00.9.10 日
  かなかなのなくなく暮れてゆきにけり ハードエッジ  00.9.10 日
  落ち蝉の鉄の重さに錆びにけり    ハードエッジ  00.9.10 日

■■開発素句報 00-235 00.09.12 -k1 -r146
  はるか遠く颱風のゐて生ぬるき    ハードエッジ  00.9.11 月

■■開発素句報 00-236 00.09.13 -k4 -r144
  お月見になくてはならぬ芒かな    ハードエッジ  00.9.12 火
  お月見のごとりと外す障子かな    ハードエッジ  00.9.12 火
  名月に道の尽きたる芒かな      ハードエッジ  00.9.12 火
  名月や芒が原は獣の背        ハードエッジ  00.9.12 火

■■開発素句報 00-237 00.09.14 -k1 -r144
  すすき野にいさよふ月でありにけり  ハードエッジ  00.9.13 水

■■開発素句報 00-238 00.09.15 -k1 -r144
  美しき十五、十六、十七夜      ハードエッジ  00.9.15 金

■■開発素句報 00-239 00.09.16 -k1 -r144
  居待月ねこ背なれども手を膝に    ハードエッジ  00.9.15 金

■■開発素句報 00-240 00.09.17 -k2 -r144
  月すでにみそ玉のごと歪みある    ハードエッジ  00.9.15 金
  みちのくの深きところに寝待月    ハードエッジ  00.9.15 金

■■開発素句報 00-241 00.09.18 -k3 -r144
  蟷螂の一期の秋となりにけり     ハードエッジ  00.9.16 土
  秋風や足裏のうへにわが立てる    ハードエッジ  00.9.17 日
  秋の蚊の音立てて飛ぶ音尽きて消ゆ  ハードエッジ  00.9.18 月

■■開発素句報 00-242 00.09.19 -k1 -r144
  暮れてゆく青空にある赤とんぼ    ハードエッジ  00.9.19 火

■■開発素句報 00-243 00.09.20 -k8 -r145
  秋風や穴まで錆びて五圓玉      ハードエッジ  00.9.19 火
  秋の日の矢面にゐる思ひかな     ハードエッジ  00.9.19 火
  朝顔の秋日に焼けてゐたりけり    ハードエッジ  00.9.19 火
  紙風船ぽんと弾けて桔梗かな     ハードエッジ  00.9.19 火
  へちまへちま首筋長くありにけり   ハードエッジ  00.9.19 火
  へちまへちまどおんと波の立上る   ハードエッジ  00.9.19 火
  大いなる糸瓜となつて哀しけれ    ハードエッジ  00.9.19 火
  長き夜の種火の青き火なりけり    ハードエッジ  00.9.19 火

■■開発素句報 00-244 00.09.21 -k1 -r145
  金のめがね銀のめがねの夜長かな   ハードエッジ  00.9.21 木

■■開発素句報 00-245 00.09.22 -k2 -r145
  半月の混み合つてゐる白桃缶     ハードエッジ  00.9.21 木
  あれよあれよと指でむかれて桃はだか ハードエッジ  00.9.21 木

■■開発素句報 00-246 00.09.23 -k1 -r145
  曼珠沙華かくしどころのなかりけり  ハードエッジ  00.9.21 木

■■開発素句報 00-247 00.09.24 -k1 -r146
  長き夜の長き旅路の雁ならむ     ハードエッジ  00.9.24 日

■■開発素句報 00-248 00.09.25 -k1 -r146
  鈴虫の壷中山の端に月痩せて     ハードエッジ  00.9.25 月

■■開発素句報 00-249 00.09.26 -k2 -r146
  蟷螂の怒り翅あげ腹ねじまげ     ハードエッジ  00.9.25 月
  蟷螂の怒りや翅を踏ん張つて     ハードエッジ  00.9.25 月

■■開発素句報 00-250 00.09.27 -k1 -r147
  過去帳の先祖代々星流る       ハードエッジ  00.9.27 水

■■開発素句報 00-251 00.09.28 -k2 -r149
  曼珠沙華以外刈られて空地かな    ハードエッジ  00.9.27 水
  曼珠沙華折られて水を滴らす     ハードエッジ  00.9.27 水

■■開発素句報 00-252 00.09.29 -k1 -r149
  錆びもせず腐りもせずに曼珠沙華   ハードエッジ  00.9.28 木

■■開発素句報 00-253 00.09.30 -k1 -r152
  曼珠沙華団地立替委員会       ハードエッジ  00.9.30 土


■■■■2000年10月、42句■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 先頭 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 末尾

■■開発素句報 00-254 00.10.01 -k1 -r151
  秋雨のヘッドライトといふ孤独    ハードエッジ  00.10.1 日

■■開発素句報 00-255 00.10.04 -k2 -r150 -sk2
  みちのくの露こまやかに螢草     ハードエッジ  00.10.4 水
  綱で曳く大いなる船秋の空      ハードエッジ  00.10.4 水

■■開発素句報 00-256 00.10.05 -k1 -r150
  流星に影といふものなかりけり    ハードエッジ  00.10.5 水

■■開発素句報 00-257 00.10.06 -k3 -r150
  火を吹いて秋の暮なる大男      ハードエッジ  00.10.5 木
  大道に火を吹く男秋の暮       ハードエッジ  00.10.5 木
  鳴く虫の鳴く虫に合ふ草の闇     ハードエッジ  00.10.5 木

■■開発素句報 00-258 00.10.07 -k1 -r149 -c
  伝統に連なるための流れ星      ハードエッジ  00.10.6 金

■バックナンバー:
 9月発表分、81句(前月比8減)を、
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 ありがとうございました

■■開発素句報 00-259 00.10.08 -k2 -r148
  朝顔に切なき秋の日なりけり     ハードエッジ  00.10.7 土
  朝顔の蔓をあらはに枯れすすむ    ハードエッジ  00.10.7 土

■■開発素句報 00-260 00.10.09 -k1 -r148
  二時間と少しで終る秋の空      ハードエッジ  00.10.8 日

■■開発素句報 00-261 00.10.12 -k1 -r148 -sk2
  貧相な髯となりたる曼珠沙華     ハードエッジ  00.10.12 木

■■開発素句報 00-262 00.10.13 -k1 -r148
  秋風や橋より見ゆる魚の背      ハードエッジ  00.10.13 金

■■開発素句報 00-263 00.10.14 -k1 -r148
  魚焼いて煙の秋となりにけり     ハードエッジ  00.10.13 金

■■開発素句報 00-264 00.10.15 -k3 -r147
  崩れ簗より月光に跳ねしもの     ハードエッジ  00.10.13 金
  踊る手の折目正しく揃ひけり     ハードエッジ  00.10.13 金
  踊る輪の櫓太鼓にどんと寄せ     ハードエッジ  00.10.13 金

■■開発素句報 00-265 00.10.16 -k1 -r148
  青き葉のそのまま倒れ敗荷      ハードエッジ  00.10.16 月

■■開発素句報 00-266 00.10.20 -k2 -r146 -sk3
  海風の重たき秋の夜なりけり     ハードエッジ  00.10.19 木
  悠久の時の流れに鶉鳴く       ハードエッジ  00.10.19 木

■■開発素句報 00-267 00.10.21 -k7 -r146
  物指しの三十センチ曼珠沙華     ハードエッジ  00.10.20 金
  曼珠沙華亜なる心を悪といふ     ハードエッジ  00.10.20 金
  以下同文に曼珠沙華曼珠沙華     ハードエッジ  00.10.20 金
  桔梗や修行の僧の青頭        ハードエッジ  00.10.20 金
  桔梗や金色の月山を出づ       ハードエッジ  00.10.20 金
  桔梗や遠流の道の遠ければ      ハードエッジ  00.10.20 金
  それはいいご趣味ですこと猫じやらし ハードエッジ  00.10.20 金

■■開発素句報 00-268 00.10.22 -k3 -r147
  先駆けて丈高き花女郎花       ハードエッジ  00.10.21 土
  鶉野もうづらの色となりにけり    ハードエッジ  00.10.21 土
  けふからの片鶉なり鳴きにけり    ハードエッジ  00.10.21 土

■■開発素句報 00-269 00.10.23 -k2 -r145
  蟷螂のその眼中に入らんとす     ハードエッジ  00.10.23 月
  蟷螂の翔び行く後姿かな       ハードエッジ  00.10.23 月

■■開発素句報 00-270 00.10.24 -k2 -r146
  明治節すなはちかをる文化の日    ハードエッジ  00.10.24 火
  菊の香の正面にゐる思ひかな     ハードエッジ  00.10.24 火

■■開発素句報 00-271 00.10.25 -k1 -r146
  光陰の輪護謨の如く神無月      ハードエッジ  00.10.25 水

■■開発素句報 00-272 00.10.29 -k1 -r145 -sk3
  虫の音を積みあげ虫売男をる     ハードエッジ  00.10.29 日

■■開発素句報 00-273 00.10.30 -k1 -r145
  流星や窓から銃の爆撃機       ハードエッジ  00.10.28 土

■■開発素句報 00-274 00.10.31 -k5 -r145
  蟷螂に眉間の皺のなかりけり     ハードエッジ  00.10.29 日
  また一つ山から海に流れ星      ハードエッジ  00.10.31 火
  流れ星母なる海の静かなる      ハードエッジ  00.10.31 火
  豊年や母といふ字のやや傾ぐ     ハードエッジ  00.10.27 金
  豊年や女といふ字歩く如       ハードエッジ  00.10.27 金


■■■■2000年11月、48句■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 先頭 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 末尾

■■開発素句報 00-275 00.11.01 -k1 -r146
  秋雨やたちまち遠くなる尾灯     ハードエッジ  00.11.1 水

■■開発素句報 00-276 00.11.02 -k1 -r147
  ふるさとは雨の中なる秋の暮     ハードエッジ  00.11.2 木

■■開発素句報 00-277 00.11.03 -k4 -r147
  消しゴムに刺して机上に赤い羽根   ハードエッジ  00.11.3 金
  枯野行く万年筆にインクの海     ハードエッジ  00.11.3 金
  ひろごりて枯野は枯れを尽しけり   ハードエッジ  00.11.3 金
  真つ白に尻めくりたる枯野かな    ハードエッジ  00.11.3 金

■■開発素句報 00-278 00.11.04 -k1 -r147 -c
  ぬるき湯を出づれば寝床文化の日   ハードエッジ  00.11.4 土

■バックナンバー:
 10月発表分、42句(前月比39大幅減)を、
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 00年10月末時点で、
 読者数は、145名(9月末から7減)

■■開発素句報 00-279 00.11.05 -k1 -r148(-k2)
  銀の髪金の褒賞文化の日       ハードエッジ  00.11.4 土
  文化の日白地に黄なる目玉焼     ハードエッジ  00.11.5 日

■■開発素句報 00-280 00.11.08 -k1 -r148 -sk2
  流星や地中深くに土器化石      ハードエッジ  00.11.8 水

■■開発素句報 00-281 00.11.09 -k1 -r148-
  雁鳴くや地続きにして山また山    ハードエッジ  00.11.8 水

■■開発素句報 00-282 00.11.10 -k1 -r148-
  鉄のごとく真赤に焼けて落葉焚    ハードエッジ  00.11.8 水

■■開発素句報 00-283 00.11.11 -k2 -r148-
  金の色銀の音色のいてふ散る     ハードエッジ  00.11.8 水
  冬日の矢刺し違へたる冬木の矢    ハードエッジ  00.11.8 水

■■開発素句報 00-284 00.11.13 -k4 -r149 -sk1
  白雪を穿つ鷹の眼ありにけり     ハードエッジ  00.11.10 金
  初時雨石鹸剃刀の如痩せて      ハードエッジ  00.11.10 金
  持帰るつもり紫式部の実       ハードエッジ  00.11.11 土
  紅葉の林の上に屋根の見ゆ      ハードエッジ  00.11.11 土

■■開発素句報 00-285 00.11.14 -k1 -r149
  セーターにしみ入る風となりにけり  ハードエッジ  00.11.13 月

■■開発素句報 00-286 00.11.18 -k1 -r148 -sk3
  空港に灯の誘ひや神の旅       ハードエッジ  00.11.18 土

■■開発素句報 00-287 00.11.19 -k1 -r148
  神の留守竃は燠を抱き眠る      ハードエッジ  00.11.19 日 11:29 pM.

■■開発素句報 00-288 00.11.20 -k3 -r148
  階段の照らされてゐる神の留守    ハードエッジ  00.11.20 月
  暗室に赤きともしび神の留守     ハードエッジ  00.11.20 月
  灯を消して眼を閉ぢて神の旅     ハードエッジ  00.11.20 月

■■開発素句報 00-289 00.11.21 -k5 -r148
  水に練る粉辛子の黄や初時雨     ハードエッジ  00.11.20 月
  葱の青ぺきつと折れて彳つてをる   ハードエッジ  00.11.20 月
  雪降るやすつくすつくと葱の白    ハードエッジ  00.11.20 月
  葱買うてゆらゆら帰る日暮かな    ハードエッジ  00.11.20 月
  眼を開けて見る夢もあり葱の髭    ハードエッジ  00.11.20 月

■■開発素句報 00-290 00.11.22 -k2 -r147
  重なりし大きな落葉踏みにけり    ハードエッジ  00.11.21 火
  時雨るるやおろしの上に白子こぼれ  ハードエッジ  00.11.21 火

■■開発素句報 00-291 00.11.23 -k2 -r149
  しぐるるや京都にハードロックカフェ ハードエッジ  00.11.22 水
  鴎愉し水面に己が影を捜し      ハードエッジ  00.11.22 水

■■開発素句報 00-292 00.11.24 -k1 -r150
  散る銀杏誰か双手を広げざる     ハードエッジ  00.11.22 水

■■開発素句報 00-293 00.11.25 -k1 -r150
  去年、この団地に引越す
  寒椿丸一年となりにけり       ハードエッジ  00.11.23 木

■■開発素句報 00-294 00.11.26 -k1 -r150
  極月の飯盛り分けるしやもじかな   ハードエッジ  00.11.25 土

■■開発素句報 00-295 00.11.27 -k3 -r152
  極月の猫に尻尾のなかりけり     ハードエッジ  00.11.25 土
  目の毒も鼻の薬も12月       ハードエッジ  00.11.25 土
  夕刊や川の向うに焚火見ゆ      ハードエッジ  00.11.25 土

■■開発素句報 00-296 00.11.28 -k2 -r152
  木枯の中缶けりの立たされて     ハードエッジ  00.11.27 月
  蹴られ蹴られ木枯に缶立たされ    ハードエッジ  00.11.27 月

■■開発素句報 00-297 00.11.29 -k7 -r151
  木枯の二手に別れ戦へり       ハードエッジ  00.11.28 火
  木枯の窓に人形並べある       ハードエッジ  00.11.28 火
  極月の耳垢を取る男かな       ハードエッジ  00.11.28 火
  耳垢を取る手を止めてくしやみかな  ハードエッジ  00.11.28 火
  ごろごろと馬鈴薯ころころと寒雀   ハードエッジ  00.11.28 火

■■開発素句報 00-298 00.11.30 -k1 -r151
  時雨るるや弓打つ竹の飴色に     ハードエッジ  00.11.28 火


■■■■2000年12月、79句■■■■■■■■■■■■■■■■■■

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■■開発素句報 00-299 00.12.01 -k3 -r151
  岩のごと火鉢の向ふ側にをる     ハードエッジ  00.11.29 水
  日本海荒れに荒れたるクリスマス   ハードエッジ  00.12.1 金
  落葉を尽し高木を極めたる      ハードエッジ  00.11.29 水

■■開発素句報 00-300 00.12.02 -k2 -r151
  鍋の湯気さらはれにけり隙間風    ハードエッジ  00.12.2 土
  ピースてふ昔の煙草レノンの忌    ハードエッジ  00.12.2 土

■■開発素句報 00-301 00.12.03 -k5 -r150
  電線のなき電柱の枯野かな      ハードエッジ  00.12.2 土
  網を引くごとくに翔つや寒雀     ハードエッジ  00.12.2 土
  水鳥の翔つや水面を濡らしつつ    ハードエッジ  00.12.2 土
  大阪に外車の女近松忌        ハードエッジ  00.12.2 土
  転がせば転がるものよ近松忌     ハードエッジ  00.12.2 土

■■開発素句報 00-302 00.12.04 -k1 -r150
  盆の上の金平糖や冬ざるる      ハードエッジ  00.12.4 月

■■開発素句報 00-303 00.12.05 -k1 -r151
  お歳暮の赤く大きな箱届く      ハードエッジ  00.12.5 火

■■開発素句報 00-304 00.12.06 -k1 -r151
  暗箱の中に枯野の逆立ちぬ      ハードエッジ  00.12.5 火

■■開発素句報 00-305 00.12.09 -k4 -r151 -sk2
  天を突く怒髪のごとし霜柱      ハードエッジ  00.12.9 土
  ねつとりと焔にねぶられて榾の裏   ハードエッジ  00.12.9 土
  大榾の瘤やひよろひよろ火を吹いて  ハードエッジ  00.12.9 土
  大榾に鼻くそ飛ばす男かな      ハードエッジ  00.12.9 土

■■開発素句報 00-306 00.12.13 -k6 -r153 -sk3
  海を越え山を越えたる寒さかな    ハードエッジ  00.12.12 火
  老いぼれてとろりと冬日ありにけり  ハードエッジ  00.12.13 水
  手の先の氷柱となりぬ雪達磨     ハードエッジ  00.12.13 水
  クリスマスケーキを残す父なりき   ハードエッジ  00.12.13 水
  全長を転がり尽し毛糸玉       ハードエッジ  00.12.13 水

■■開発素句報 00-307 00.12.14 -k1 -r153
  不機嫌な自分と暖房にをる      ハードエッジ  00.12.13 水

■■開発素句報 00-308 00.12.15 -k2 -r155
  教会の鐘が鳴るなり冬苺       ハードエッジ  00.12.14 木
  あたたかき雨の師走となりにけり   ハードエッジ  00.12.14 木

■■開発素句報 00-309 00.12.16 -k1 -r154
  柱朽ちて礎石残りし時雨かな     ハードエッジ  00.12.16 土

■■開発素句報 00-310 00.12.17 -k1 -r156
  転がれば止る鉛筆小夜時雨      ハードエッジ  00.12.17 日

■■開発素句報 00-311 00.12.18 -k1 -r156
  一碗の飯粒の数十二月        ハードエッジ  00.12.18 月

■■開発素句報 00-312 00.12.19 -k1 -r157
  いにしへの奈良の都の寒さかな    ハードエッジ  00.12.18 月

■■開発素句報 00-313 00.12.20 -k9 -r156
  行き止り引き返し来る雪丸げ     ハードエッジ  00.12.19 火
  大なるは足蹴にもされ雪まろげ    ハードエッジ  00.12.19 火
  転がりて水の重みや雪丸げ      ハードエッジ  00.12.19 火
  雪達磨式に大きくなりにけり     ハードエッジ  00.12.19 火
  雪達磨式の通りに作りけり      ハードエッジ  00.12.19 火

■■開発素句報 00-314 00.12.21 -k3 -r156
  肩凝りの元となるほど重ね着る    ハードエッジ  00.12.19 火
  木がらしやはや街灯の点りそめ    ハードエッジ  00.12.20 水
  極月の空暗ければ雲もまた      ハードエッジ  00.12.20 水

■■開発素句報 00-315 00.12.22 -k3 -r157
  万病の中の一病柚子の風呂      ハードエッジ  00.12.21 木
  柚子の湯に沈めば体軽くなる     ハードエッジ  00.12.21 木
  ゆずの湯やなにかやさしきことあらむ ハードエッジ  00.12.21 木

■■開発素句報 00-316 00.12.23 -k4 -r157
  天井の明く輝く冬至の夜       ハードエッジ  00.12.22 金
  木枯しや秒針は刻一刻と       ハードエッジ  00.12.22 金
  厚氷裏にびつしり泥小石       ハードエッジ  00.12.22 金
  煤逃げの床屋にうつらうつらかな   ハードエッジ  00.12.23 土

■■開発素句報 00-317 00.12.24 -k2 -r157
  万歳万歳降誕祭の鳥の足       ハードエッジ  00.12.23 土
  あんまんを食べつつクリスマスケーキ売る ハードエッジ  00.12.23 土

■■開発素句報 00-318 00.12.25 -k4 -r157
  朝日俳壇落選句
  白鳥の湖となりゐたりけり      ハードエッジ  00.12.9 土
  毎日俳壇落選句
  十二月八日九日十日かな       ハードエッジ  00.12.11 月
  毎日俳壇落選句
  極月や球半分のメロンパン      ハードエッジ  00.12.11 月
  朝日俳壇落選句
  棒太く弾きとばせり除夜の鐘     ハードエッジ  00.12.13 水

■■開発素句報 00-319 00.12.26 -k1 -r157
  きゆうと鳴く冬至湯の柚子にぎりつぶし ハードエッジ  00.12.26 火

■■開発素句報 00-320 00.12.27 -k9 -r156
  草の上に枯蟷螂を乗せてある     ハードエッジ  00.12.26 火
  枯桧花火のごとく打上る       ハードエッジ  00.12.26 火
  水鳥のぺたぺた歩く氷かな      ハードエッジ  00.12.26 火
  水鳥の眠りの中の風雨かな      ハードエッジ  00.12.26 火
  海深く冷たき色に鯛の赤       ハードエッジ  00.12.26 火

■■開発素句報 00-321 00.12.28 -k5 -r158
  花びらは散り純金の山茶花よ     ハードエッジ  00.12.27 水
  やはやはと長き袋や牡蛎啜る     ハードエッジ  00.12.27 水
  牡蛎の色すなはち不眠症の色     ハードエッジ  00.12.26 火
  枯野来るとことんとことんとことんと ハードエッジ  00.12.27 水
  雪はまだ遠くにありて枯野かな    ハードエッジ  00.12.27 水

■■開発素句報 00-322 00.12.29 -k4 -r160
  東京や木枯しに散る架線の火     ハードエッジ  00.12.27 水
  水晶の割れて白金厚氷        ハードエッジ  00.12.27 水
  落延びて行く極月の薄き月      ハードエッジ  00.12.28 木
  鈴鳴らせ遠くまで行く橇なれば    ハードエッジ  00.12.29 金

■■開発素句報 00-323 00.12.30 -k3 -r159
  雨を聞くための火鉢でありにけり   ハードエッジ  00.12.30 土
  酒が好き海鼠腸が好き愛妻家     ハードエッジ  00.12.30 土
  極月の腹話術師の眼がぎよろ目    ハードエッジ  00.12.30 土

■■開発素句報 00-324 00.12.31 -k2 -r158
  干柿や百千年を越える夜の      ハードエッジ  00.12.30 土
  京は雪大阪は雨大晦日        ハードエッジ  00.12.31 日


■■■■以上、2000年、770句■■■■■■■■■■■■■■■■■■

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